老化予防対策ガイド

老化予防対策ガイド♪では卵巣・子宮・卵子の老化の原因・女性ホルモンの年代別の分泌量の推移について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆卵巣・子宮・卵子の老化原因の解説(もくじ)

◆子宮・卵巣の老化現象の特徴

★卵巣そのものが老化を招く

子宮は女性の生殖器で膣の奥に子宮内膜で覆われた子宮腔と卵子が通る卵管、そして卵巣があります。

子宮と卵巣は同じ器官内に存在しますが、その老化の過程は異なります。

卵巣内の卵子は卵子自身が老化をしますが、卵巣の老化は人体内にある器官の中ではやや早期に老化現象が始まるという特徴を持っております。

卵巣は人体のホルモン因子などの老化の影響を受けるわけではなく卵巣そのものが老化を招くことも最近の研究でわかってきた事実です。

◆ニューロン数の減少・性感染症による炎症の影響

子宮は、他の器官同様、ニューロン数の減少の他、性感染症などによる炎症によっても老化が進行すると言われております。

もし性感染症の疑いや可能性が検討される場合は、まず検査キッドによる簡易検査でも良いので一度状態を確認することが大切です。

子宮は赤ちゃんを育む重要な器官です。子宮の老化もまた妊娠に影響をおよぼすため早期治療が何よりも重要となります。

◆卵巣機能の停止から始まる更年期の変化

★更年期の女性の体の内部ではどのような変化がおきているの?

更年期の女性は外見上の見た目以上に体内で大きな変化が起きております。

体調を崩しやすくなったり、時には怒りっぽくなったりする変化はある意味自然の流れであることを家族は理解してあげることも重要です。

女性の更年期障害に大きく関与しているとされる閉経は卵巣機能の老化及び機能停止によって起こります。

この閉経を迎えると子供を産むことはできなくなりますが、閉経時には卵巣機能の老化にともない性ホルモンの分泌が極端に低下するようになります。

この時、女性の体に影響を及ぼす性ホルモンであるエストロゲンの分泌も低下し更年期特有の症状を及ぼすようになるのです。

◆女性ホルモンエストロゲンの分泌量の低下が大きな引き金となる

子宮や卵巣の老化から女性ホルモンの分泌量低下によるホルモンバランスの乱れ。

そして女性ホルモンエストロゲンの分泌量の低下によって体調不良や更年期障害へ進展していくのが更年期の女性の特徴です。

赤ちゃんを産むための準備を長い期間をかけて続けてきた体が大きく変化する時期ですから肉体面・精神面ともに安静を保つよう心がけることが大切です。

◆卵子の元となる約200万個の卵母細胞

★卵子は減少する

卵子の老化は不妊症の治療を行う上で重要な指標となるため多くの研究がなされておりますが、今現在はその原因が明確に解明できていません。

女性の排卵は生涯の中で約500個程度の卵子の排卵を行うと言われております。

この卵子の元となる卵母細胞と呼ばれる細胞は、お母さんの体の中で細胞分裂を繰り返し、生まれた直後には約200万個に達する卵母細胞が卵巣内に存在していると言われております。

◆卵巣内の卵母細胞数の減少

卵子の元となる卵母細胞。

200万個にも及ぶ豊富な卵子のたまごではありますが、生後は盛んに行われていた細胞分裂は一切行われることがなくなります。

そのためごく一部は排卵によって排出されますが、残りの大半の卵母細胞は加齢とともに卵子自身も老化し死滅しながら減少していくことが確認されております。

尚、閉経の際には200万個近くもあった卵母細胞は卵巣内からそのほとんどがなくなります。

◆卵子の老化の原因

★アポトーシスによる卵母細胞の減少

卵子の元となる卵母細胞は前項でも解説した通り生まれた直後には約200万個もの細胞がありますが、実際に排卵に至る卵子の数はほんのわずかです。

では残りの卵母細胞はどのように減少していったのでしょうか?

卵母細胞の数の減少は加齢にともなって徐々に減少していくことが確認されております。

このように徐々に細胞数が減少していく細胞の死滅はアポトーシスと呼ばれプログラム細胞とも呼ばれております。

卵母細胞の減少は20代後半までに約10万個以下となり、40代以降では更に激減し5000個以下にまで減少します。

◆卵母細胞の数の減少と卵子の老化の関連性

卵子の元となる卵母細胞の数の減少と卵子の老化の関連性は解明されておりません。

しかし高齢になるほど妊娠の可能性が低くなる原因としては、子宮や卵巣の老化現象だけでなく卵子の母体となる卵母細胞の減少も大きく関与している可能性があるのは事実です。

卵子母細胞の減少と妊娠への影響【イラスト図】

 卵母細胞数の減少は加齢とともに妊娠の可能性が低下するひとつの要因としても考えられております。

女性の社会への進出が進む現代社会では晩婚化が進み、同時に出産期が遅くなる傾向があります。

もちろん卵母細胞数の顕著な低下が見られる40代以降であっても妊娠をするケースもありますが、もし子供を望む気持ちがあるのであれば卵子の元となる細胞の絶対的な母数が減少していく事実を女性の方だけではなく男性の方も含め把握しておく事は重要であると言えるのではないでしょうか。

◆女性ホルモンの年代別の分泌量の推移

【女性ホルモンの働きは年代によって異なる】

卵巣から分泌される女性ホルモンは2種類あります。

そのひとつは卵胞ホルモンと呼ばれる女性ホルモンでエストロゲンと呼ばれます。

そしてもうひとつは黄体ホルモンと呼ばれるものでプロゲステロンと呼ばれます。(プロゲステロンは卵巣と副腎から分泌されています)

この女性ホルモンの働きの特徴は、年代によって大きく変化していく点を覚えておく必要があります。

◆女性ホルモンの分泌量は30代までは上昇しその後下降する

2種類の女性ホルモンはともに10代半ばから徐々に分泌量と働きが活性化し30代まで上昇しピークを迎えるようになります。

30代で迎えたピークの山はその後徐々に分泌量の低下とともに減少し40代後半になると分泌量の低下が急速に進むようになりやがて閉経を迎えることになります。

尚、日本人に限る話では閉経の平均年齢は50歳。もちろん個人差があり40代で閉経を迎える人もいれば50代でも排卵が続くケースもありますが平均的な時期は50歳前後と把握しておいても良いでしょう。

尚、この閉経期を含めた前後の数年間を一般的には更年期と呼び、この更年期に訪れる独特の症状によって発症する症状の総称を更年期障害と呼びます。

◆卵巣の老化予防対策の基本

【卵巣機能が正常に働くことができる環境づくり】

卵巣の老化現象は、他の器官などと異なり卵巣単体で老化現象が進行している可能性が検討されていることは前項で解説したとおりです。

卵巣機能の低下は良質の卵子の形成や卵子の成熟にも影響をあたえるため、卵巣機能が妊娠にも大きく影響を与える可能性があることがわかります。

しかし、卵巣の老化を防止する明確な対策法は確立されておりません。

不妊治療では食生活の改善や冷え性などの対策を実践しながら妊娠しやすい体調づくりを行うことの重要性が度々問われております。

例えば女性ホルモンの構造に近い大豆食品の積極的な摂取や、体を内部から温める効果をもつ生姜湯などを定期的に飲むなどです。

◆卵巣の老化予防対策の第一歩

卵巣は卵子を排出するだけでなく女性にとって非常に重要な働きを持つエストロゲンの分泌やプロゲステロンの分泌を行う大切な器官です。

卵巣は老化する器官であることを認識し過度の負担をかけない、卵巣機能が正常に働くことができる環境づくりを念頭におくことが卵巣の老化予防対策の第一歩と言えるかもしれません。