老化予防対策ガイド

老化予防対策ガイド♪では腎臓・排尿機能の老化現象の特徴と原因について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆腎臓・排尿機能の老化現象の特徴と原因の解説(もくじ)

◆腎臓老化の特徴と尿生成のメカニズム

★腎臓内で行われている濾過作業について

腎臓の老化の特徴と腎臓が尿を作り出すメカニズムについてチェックしていきましょう。

腎臓と言えば尿を作りだす組織として知られております。

腎臓で尿が生成される過程では腎臓組織に流れ込んだ血液が「糸球体」「ボーマン腔」と呼ばれる濾過装置を通過して生成されております。

ここで必要なたんぱく質や栄養素、免疫血球などが濾過され原尿と呼ばれる尿の元が作られます。

原尿は更に「尿細管」と呼ばれる組織で再度必要な栄養素などが再吸収され、尿細管で再吸収されなかった原尿は尿として膀胱へ送られ尿意が強くなるとやがて体外へ排尿されます。

◆腎臓の老化は30代以降でスタート

腎臓機能の老化や低下現象が見られると、前述した糸球体の濾過機能や尿細管の再吸収が上手に行われなくなるのが特徴です。

腎臓自体は基本的に生命活動を続ける限りこの濾過作用が継続され心臓と共に老化に強い臓器のひとつです。

しかし、平均的に30代を過ぎると加齢にともなってやはり腎臓も老化し機能低下が少しずつ進行していくことになります。

◆腎臓の老化を招く原因とは?

★糖尿病は腎臓老化を招く大きな原因となる病気

腎臓機能の老化の原因は、食生活等の生活習慣による原因と病気や疾患などを要因として老化が進行するケース、そして腎臓組織の「神経細胞ニューロン数」の減少による原因が考えられます。

病気などの疾患によるケースでは、特に糖尿病が腎臓の老化を進行させる病気の代表です。

糖尿病はその名の通り腎機能の低下現象によって尿内に糖分が排出される疾患です。

健常な腎臓と糖尿病を伴っている腎臓では老化の進行速度は倍以上になるとも言われております。

◆基本的な原因はやはり生活習慣にある

腎臓の老化の原因では前述したように糖尿病などの疾患が大きく関与しておりますが、この糖尿病の最たる発症原因は食生活や生活習慣が大きく影響します。

糖尿病は偏った食生活や不規則な生活習慣によって長い年月をかけて徐々に症状が進行していく病気のひとつです。

その為、腎臓機能の老化は元を辿ると食生活や生活習慣に原因があるケースが大半です。

◆老化と残尿感・頻尿感の関連性

加齢にともなって「残尿感」を感じるようになった。もしくは頻尿症状を感じるようになった。

このように老化と残尿感・頻尿感は関連性があるように思えますがどうなのでしょうか?

一般的に腎臓は尿生成のメカニズムの項でも解説した通り、尿細管で再吸収されなかった残りの原尿を膀胱に送り込みますが、一般成人の膀胱は200ミリ~300ミリリットル程度の尿が送り込まれると尿意を催すようになっております。

尿意は膀胱が一定量の尿を貯めこむと膀胱の平滑筋を反射作用(無意識)で収縮させ膀胱の内圧を高める為に感じます。

ここで排尿がなされますが、排尿を行う為に、腹筋の腹壁が補助的に働き尿道から尿は排尿されているのです。

◆膀胱内に尿が実際に残っていることが原因

加齢に伴い筋力は徐々に低下しますがこれは腹筋についても同様です。

腹筋力の低下は排尿の補助作用の低下をもたらし尿を排泄する機能が低下し膀胱内に溜まっている尿を上手に出しきれなくなってしまいます。

残尿感を感じるのは、膀胱内に尿が実際に残ってしまっていることが原因となっているのです。

膀胱は200ミリ~300ミリリットル程度の尿が送り込まれると尿意を感じると説明しましたが、膀胱内に尿が多く残るようになると、直ぐに容量が200ミリ以上になるため今まで以上に尿意を感じやすくなりおトイレの回数も実際に増えていく頻尿症状も同時に発症するようになります。

このように老化と残尿感・頻尿感は密接に関与していることがわかります。

◆残尿感・頻尿などの排尿機能障害の簡単な予防対策方法

★腹壁の強化で排尿機能の補助機能を高める

毎回のおトイレで常に残尿感を感じているシルバー世代の方は決して少なくありません。

加齢と共に尿の排尿機能が低下するのは誰にでも発生する排尿機能の老化現象なのです。

残尿感や頻尿症状が続く場合や、残尿症状を発症しないように医薬品や漢方薬などに頼らない予防対策としては腹筋運動の実践が上げられます。

尿の排尿は排尿機能の老化の原因の項でも解説したとおり、膀胱にある平滑筋による膀胱内圧の高まりがあります。

そして、内圧の向上に合わせて腹筋の腹壁の収縮が補助的に働き膀胱から尿を排出します。

この排尿の補助作用として働く腹筋を鍛えておくことは高齢になってから誰もが発症する可能性をもつ残尿や頻尿などの排尿障害を予防するひとつの手段です。

◆腹筋力の維持が最重要課題

排尿障害の予防対策として腹筋の強化が重要であることは前述した通りです。

しかし、実際に久しぶりに腹筋をしてみようかな?と思ってチャレンジしてみても腹筋運動自体が1回もできなくなっていたり、どのような方法が良いのかな?と疑問に思われている方も多いかもしれません。

おそらく多くの方がイメージしている腹筋のトレーニングは仰向け状態から腰を丸めるように座った状態にまで持ってくる腹筋運動をイメージしがちです。

しかし実際はここまでハードな運動をせずに腹筋は効率よく鍛えることも可能です。

簡易的な方法としては仰向けで膝を軽く曲げ、腹筋を触りながら頭をあげておへそを見る。

これだけでも腹筋の上部から中部にかけての部分を収縮させることが可能です。

また同様の手法で膝を仰向けで寝転がった状態のまま膝を抱え込んだ状態を保ち、頭を上げておへそを見るだけで腹筋の中部から下腹部近辺までに負荷を与えることができます。

排尿機能障害の予防対策としてはハードな腹筋トレーニングをがんがん行うよりも、簡易的でも良いので継続的に腹筋を行い最低限の腹筋の筋力を維持していく考えが大切です。