★肌の老化の特徴とは?
肌及び皮膚の老化はおそらく誰もが最も気になる部分であり、最も老化の進行を食い止めたい部分と言えるかもしれません。
目や爪などを除き身体の表面の大半は全て皮膚組織で覆われており、最も目に見える部分でもあるためです。
肌や皮膚の老化現象の代表は、皮膚のたるみなどを伴う「シワ」や色素沈着による皮膚の「そばかす」や「染み」ではないでしょうか?
この他、老化にともなって急激に増える「ほくろ」や「いぼ」なども老化現象として確認される代表的な症状のひとつです。
また肌の弾力性や張りといった皮膚組織の若さの特徴も加齢に伴って徐々に失われていくことが確認されております。
【肌・皮膚の老化を示す代表的な症状の特徴】
☆顔や首筋にシワが確認される
☆二重あごや、下腹部・二の腕の皮膚のたるみ症状が出てくる
☆顔や背中などを中心に染み・そばかすなどの皮膚の色素沈着が確認される
☆複数のイボができる
☆ほくろの数が増加する
☆肌の弾力性が低下する
加齢に伴って発症する皮膚の老化は様々ですが、見た目ではなく体感で感じられる最大の老化現象は肌の弾力性の低下です。
この皮膚の弾力性に大きく関与するのがコラーゲンと呼ばれるタンパク質。
アンチエイジング業界ではコラーゲン配合を謳う製品が非常に多く販売されておりますが、肌の弾力性という重要な役割を持つコラーゲンが注目を集めることは当然の流れと言えるかもしれません。
コラーゲン成分は確かに皮膚や肌へ影響を及ぼし、十分なコラーゲンを含む皮膚繊維は弾力性も強く若々しい肌を形成するひとつの要因となっております。
尚、老化という観点からコラーゲン成分を考えていく場合は、化粧品や健康食品を選ぶ以上にコラーゲンが身体にどのように影響を与えているのかを把握しておくことが重要であると言えます。
これは加齢に伴って老化が進行するとコラーゲンが身体に与える影響も徐々に変化していくことが確認されている為です。
※肌のアンチエイジングではコラーゲン成分は確かに重要な成分。皮膚や肌の老化予防を考える場合はこのコラーゲンがどのように身体に影響を与えていくのかをしっかりと学習しておく事はより重要。
★皮膚組織の老化の原因
皮膚組織の老化の原因は、目や耳などのいわゆる五感器官や胃や腎臓などの内臓器官などの老化とは若干原因が異なります。
肌のたるみや染みをもたらす要因は紫外線による老化が最大の原因であることが確認されている為です。
この紫外線などの外部光線による老化を光老化と呼びます。
※肌老化の原因とは?
肌・皮膚の老化をもたらす最大の原因は紫外線。この紫外線に因る老化現象を光老化と呼ぶ。
肌の老化では他の器官同様、新陳代謝サイクルの低下や神経ニューロン細胞の絶対数の減少などによる要因も受けますが、これらの要因以上に紫外線から受ける影響が大きく老化に関与しているのです。
これは身体を覆っている皮膚組織が常に外部にさらされていることがひとつの原因でもあります。
皮膚の中でも最も老化の影響を受けにくい臀部の肌は顔や手の甲などの肌部分と比較すると老化の進行度合いが大きく異なっていることが確認されております。
赤ちゃんでも無い限り外出中など外で臀部(お尻)を太陽の前に出すような事は基本的にありません。
その為、臀部の皮膚は高齢者でも全身の皮膚組織の老化の進行度合いから比較すると老化の進行状況が遅くなっているのです。
このことからも紫外線が皮膚の老化に大きな影響を与えている可能性を持つことが伺えます。
皮膚に老化をもたらす最大の原因は前述したように紫外線による光老化が大きな原因となっております。
また、光老化以外の原因としてはタンパク質糖化や成長ホルモンの分泌量の低下が要因となってコラーゲン組織のターンオーバーが減少することも大きな要因となっていることが検証されてきております。
コラーゲン組織のターンオーバーの減少は、特に更年期の女性に発症しやすく女性ホルモンの分泌量と肌の老化の関連性についても研究が進められております。
※ホルモンの分泌量の低下がおこると?
皮膚を組成する重要な成分であるコラーゲン組織のターンオーバー(皮膚組織の作り替え・生まれ変わり)が起きにくくなり結果的に皮膚の老化を招く原因となる。
コラーゲンのターンオーバーは皮膚の組成では欠かせない現象のひとつで、肌の老化に大きな影響を与えます。
これは逆に言えば皮膚内のコラーゲン組織が若い年代時と同等レベルでターンオーバーが行われていれば、皮膚の老化現象の進行速度を抑制する事もできる可能性を持つことを示しているとも言えます。
コラーゲン組織のターンオーバーの促進は老化予防を計る上での重要なポイントであるとも言えるのですね。
【紫外線カットと食事療法による予防】
肌や皮膚の老化を防止するためには、まず老化の原因を把握し、適切な対処を行なっていくことが大切です。
アンチエイジングブームによりエステなどに人気が集まっておりますが、根本的な原因に対する予防対策を行わなくてはしっかりとした肌の老化予防対策に繋がらない為です。
最も基本的な予防対策は、太陽の直射日光に含まれる紫外線を極力浴びることのないようにすることです。
太陽光を浴びることでビタミンDの生成が促され骨を丈夫に保つ働きがあるため私たち人間が健康に生活を行なっていく為には太陽光を浴びることは確かに重要です。
しかし、外出が長時間続く場合などは紫外線を長時間浴びることがないような工夫やUVカット用のクリームを肌に事前に塗っておくなどの対策をすることで皮膚の老化の進行を遅らせることは可能です。
※紫外線を防止するだけでも皮膚の老化の進行を和らげることが可能
このように外部から皮膚を保護することで肌老化を防止する方法に加え、身体の内部からのケアを加えてあげるとより肌老化の予防対策は効果が期待できます。
皮膚の内面からのケアでは食事療法やコラーゲンを多く含有するサプリメントなどを摂取することで皮膚のターンオーバー効率を高めたり、角質層の保水力を高めみずみずしい肌を保つことも可能となってきます。
但し内面からの皮膚組織のケアを行う場合は摂取する成分などをしっかりと確認することが重要です。
肌のアンチエイジング製品の主流となっている胎盤を原料とするプラセンタなども、プラセンタ成分だけでなく合わせて配合されている成分が自分の体に適している成分であるかどうかの確認を怠ってはいけません。
肌及び皮膚の老化対策では紫外線対策を行う事も重要ですが、皮膚は日々新陳代謝によって産まれ変わる組織でもあるため外部対策だけではやはり十分な対策とは言えません。
長期的な思考でしっかりとした栄養成分などに関する知識を事前に身につけていく事が大切です。
角質層の保水力を高める働きを持つコラーゲン成分を内面から接種する事を検討する場合は、まず成分表をしっかりと確認すること。
また近年急成長を遂げているサプリメントなどによる経口摂取を検討している場合は、一回に摂取する容量や摂取時の注意点、成分含有量や配合率などに関しても細かくチェックしておくことが大切です。
アンチエイジング部門は大きな成長産業であり近年は大手企業や製薬会社までも市場への参入を果たしている為、一昔前のような不明瞭な製品は減少してきましたが、それでもやはり体内へ服用する製品である以上は、商品を正しく理解しておく必要があります。
尚、もし健康食品類の摂取を初めて検討する場合は、はじめは大手食品会社や製薬会社などが製造している製品から検討してみると良いでしょう。
最近の大型のドラッグストアには成分比率や効能に詳しい薬剤師の資格を保有するスタッフがいるケースも多いので一度相談してみるのもひとつの案です。
肌老化の予防対策ではこのように外部と内面の2つの方向から老化対策を行なっていくことが重要となります。
【プラセンタ=胎盤の意味】
アンチエイジング分野で大きな注目を集めているプラセンタですが、本当に効果が期待できるのでしょうか?
プラセンタを摂取して1週間ほどで肌が見違えるように綺麗になった…
このような広告やTVショッピングの効果を否定はしませんが、実際はプラセンタがそれほど即効性のある成分と捉えるのは問題があります。
英語のPlacentaを翻訳すると「胎盤」であることからわかるとおり、プラセンタは直訳した場合、胎盤の事を指します。
しかし、実際にアンチエイジング製品として販売されている商品に含まれている成分は胎盤そのものではなく、胎盤の細胞分裂促進因子であるグロースファクタと呼ばれる成長因子などの有効成分を抽出した成分です。
プラセンタは医療部門においても大きな注目を集めており皮下注射によってシワや皮膚のたるみを改善するアンチエイジング医療においても欠かせない成分です。
また日本でも広く使用されるようになったように、成長促進因子の抽出技術の向上により疑問視されていた安全性に関しても大きな躍進を遂げた事も事実です。
これはアンチエイジング業界においては大きな進歩であると言えるでしょう。
しかし前述したとおり、プラセンタは細胞分裂の促進を図る成長因子の働きを目的として肌細胞のターンオーバーを活性化させる効果を期待するものです。
全ての肌や皮膚を構成する細胞のターンオーバーが数日でなされることはまずありえません。
ですからやはり即効性を期待することは難しく徐々に効果が現れる可能性を持つ成分であると捉えておくことが大切です。
プラセンタ成分の効果に関して否定的な解説があったように感じられたかもしれませんが、プラセンタ成分そのものはやはり肌の若返り作用をもたらす有能な成分であることは様々な分野で注目を集めていることからも容易にわかります。
ここで確認しておきたかったポイントはプラセンタは数日ですぐに効果が期待できるような魔法のような成分ではないという点です。
プラセンタは胎盤が持つ細胞分裂促進因子であるグロースファクタと呼ばれる成長因子です。
この細胞分裂の促進効果はやはり肌のターンオーバーを活性化させるという点において、内面からのケアを考えた場合は自分の細胞そのものを活かす事からも今後も更なる開発が期待される成分であることは間違いないでしょう。