老化予防対策ガイド

老化予防対策ガイド♪では髪の毛の老化現象の特徴と2大原因・3つの対策法について入門者向きにわかりやすく解説しております。

◆髪の毛の老化現象2大原因・3つの対策法の解説(もくじ)

◆髪の毛の老化2つの特徴

★1日に60本~100本程度の髪の毛が抜け落ちている

髪の毛の老化には目に見える老化と髪の毛のボリュームやツヤなどが減少するわかりづらい老化の二種類の老化があります。

どちらも加齢にともなって確実に進行する老化現象でありこれは男女ともに変わりません。

症状としては「抜け毛」「脱毛」が続くことによる禿げ症状があらわれてくるケースと、抜け毛の量はそれほど変化せず、髪の毛の太さが薄くなる薄毛症状が進行する2つのケースがあります。

私たちヒトは誰もが1日に60本~100本程度の髪の毛が抜け落ちていると言われております。

しかし過剰なストレスなどを受けると抜け毛は増加し、禿げや円形脱毛症などの疾患の発症に繋がります。

◆髪の毛の老化をもたらす2つの原因とは?

【血管の収縮とエストロゲン】

髪の毛が老化する原因には幾つかの原因説があり、今も尚、更なる原因の解明が研究されております。

今現在確認されている抜け毛をもたらす原因に一つとしては、血管の収縮、血流量の低下現象が原因となっている可能性が検討されております。

血管の老化の項でも解説しておりますが、私たちの体内の血管は老化によって弾力性を失っていきます。

この血流量が低下した血管が抜け毛の原因として考えられているのです。

強いストレスを受けて「円形脱毛症」を発症するケースでは、過度の興奮によって交感神経が血管の収縮を促し毛根への血流が滞ることで一部分に集中して脱毛が起こります。

このことからも血流量と抜け毛は大きな関連性があることが確認できます。

また髪の毛の成長を促す働きをもつ「エストロゲン(女性ホルモン)」の分泌量が低下も髪の毛の老化の原因として大きく関与することが確認されております。

閉経後の更年期の女性が髪のボリュームを失うのは、エストロゲンの低下が原因にあるのです。

◆髪の毛の老化を防止する3つの対策法

★原因をつきとめ予防対策を実践

髪の毛の老化を少しでも食い止めたいのは誰もが思うことです。

髪の毛の老化対策の基本はやはり老化をもたらす原因を把握しひとつずつ予防対策を実践していくことです。

【頭皮の血行促進】
 抜け毛は毛根につながる毛細血管への血流が滞ることで抜け毛の進行が加速していきます。
 頭皮のマッサージや専用の血行促進作用をもたらす製品などを使用し、頭皮の血行を促します。

【ストレスの対策】
 職場などで強いストレスを感じている場合は、一度休暇をとる。
 難しい場合は趣味やサークル活動などに参加し新しい人脈を作る。
※ストレスの対策には環境の変化が有効であるとされているため

【性ホルモン】
 植物性エストロゲンとも呼ばれる大豆やざくろなどの女性ホルモンに近い働きをもたらす成分を摂取する。

尚、頭皮の汚れや毛根の詰まりは毛根につながる毛細血管の血行を悪化させる要因ともなるため、頭皮を常に清潔に保つよう心がけることも大切です。

◆皮膚組織から派生した髪の毛も新陳代謝を繰り返しながら老化が進む

★髪の毛は元々皮膚だった?

髪の毛は加齢にともなって誰にでも老化現象が確認される組織のひとつです。

一般的に薄毛や禿げ症状は男性に多く思われがちです。

しかし性別を問わず誰もが1日に60本~100本程度の髪の毛が抜け落ちていると言われているように、老化が進行し最終的に髪の毛が生えてこなくなる可能性があることは男性も女性も同じです。

これは髪の毛が元々は皮膚組織の一部であり、進化の過程で皮膚組織が変化し誕生した組織が人体の毛と呼ばれる組織である為です。

頭部は最も毛が多い部分、次いで脇の下や陰部は特に毛が濃く多いことは誰もが知っていることです。

進化の過程で大切に保護すべき重要な部分にはクッション材としてより多くの毛が必要であったという説が広く知られております。

特に頭部には生物の最重要器官とも言える脳があるため、外部からの衝撃や直射日光による熱への対策としても髪の毛が重要な役割を果たしているのは事実です。

皮膚組織は新陳代謝を日々繰り返す組織でやはり徐々に肌の老化現象も進行していきます。

元々皮膚組織から派生した組織である髪の毛も同じように新陳代謝を繰り返しながら老化が進んでいくと考えるとイメージが若干沸きやすいかもしれません。

髪の毛の老化は毛が成長し抜け落ちるまでのライフサイクル過程の中で寿命を迎えるまで繰り返されますますが、この際にポイントとなるのが皮膚上に見えている毛ではなく皮膚の内部に埋もれており、外見からは見えない毛根部分の「毛乳頭(もうにゅうとう)」「毛母細胞(もうぼさいぼう)」そして「毛包(もうほう)」とよばれる組織です。

◆髪の毛の寿命は「成長期」「退行期(移行期)」「休止期」の3つの過程を得る

★髪の毛の寿命は何年?

髪の毛の寿命はいったい何年程度の年数があるのでしょうか?

この髪の毛の寿命を確認するためには毛髪生成のライフサイクルを把握することで理解しやすくなります。

ひとつの毛包組織のライフサイクルは「成長期」「退行期(移行期)」「休止期」の3つのライフサイクルで進行していくことをまず覚えておく必要があります。

髪の毛のライフサイクルの流れ
①成長期(約3年~7年程度)
②退行期(約2週間~3週間程度)
③休止期(約3ヶ月~半年)

この髪の毛のライフサイクルは全ての毛根が同時に活動をすることはない為、正常な過程であれば本来は髪の毛のボリュームが一定量に保たれる事になります。

しかし血管の収縮やエストロゲン(女性ホルモン)の分泌量の低下など、様々な原因が関与し正常なライフサイクル過程を得られない細胞も多くあります。

◆毛母細胞が活発に細胞分裂を起こしながら髪の毛の成長を促進させる

【髪の毛の成長期】

毛乳頭を取り囲むように毛根内の毛包の更に内部に位置する組織が「毛母細胞」と呼ばれる組織です。

成長期にはこの毛母細胞が活発に細胞分裂を起こしながら髪の毛の成長を促していきます。

毛母細胞の細胞分裂によって毛包内に増加した細胞は溢れ出るように「皮膚組織表面」にある毛を押し上げていきます。

この仕組がいわゆる私達が目にする「髪の毛が伸びる」という現象につながります。

毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返す期間は約3年~7年程度の期間です。

ずいぶん年数の差がありますが、これは個人差が大きい点、そして同じ個人内でもひとつひとつの毛根によって寿命が異なることも要因であり毛母細胞の寿命の違いはストレスなどの外部要因も含め様々な要因が関与していることが解ってきておりますが残念ながら詳しくは解明されておりません。

この成長期を過ぎると髪の毛は退行期へ、そして退行期から休止期へと移行し最終的に寿命を迎えます。

毛母細胞が活発に細胞分裂を繰り返しながら髪の毛の成長を促進させる期間はこの成長期だけなのですね。

◆髪の毛の本数は10万本って本当?ボリュームが保たれている理由について

★髪の毛のボリュームが保たれている理由

体中の毛の長さが体の部位によってある程度決められている事はご存知かと思いますが、毛の成長は一定期間の成長期を過ぎると成長が止まります。

髪の毛のライフサイクルの流れの中で「成長期」「退行期」に入ると髪の毛の成長は止まり、退行期では毛が伸びなくなります。

髪の毛の退行期は約2週間~3週間程度で終わり、その後は徐々に毛髪が抜け落ちていく休止期へと移行していくことになります。

こうしてみると、休止期を迎えてしまうとみんな禿げてしまうと思われるかもしれませんが、髪の毛自体は平均で10万本以上の本数があると言われており、また毛包の数は更に多くひとつの毛包が寿命を迎えたとしても新しい毛包が活動を行なっているため、外見上で髪の毛が全くない状態になることは基本的にはありません。

髪の毛は長い年月をかけて細胞分裂を行いながら抜けていくライフサイクルを繰り返しておりますが、全ての髪の毛が同じタイミングで進行している訳ではない為、バランスのとれた髪の毛のボリュームが常時保たれているのですね。

◆抜け毛・薄毛も病院で治療する時代へ

【薄毛や抜け毛の悩みはいつの時代でも深刻な悩み】

髪の毛の元となる「毛母細胞」を含む毛包そのものを作り出すことができたならば、薄毛や禿げ症状に悩むことはなくなるのでは?

育毛、植毛、かつらといった分野がいつの時代でも強い需要を持つ市場である原因は薄毛や抜け毛の悩みは誰にとってもいつの時代でも深刻な悩みである為です。

しかし現在の医療技術では皮膚組織内に毛包を新しく構築する技術は開発されておりません。

ips細胞などの登場により将来的な医療技術の進展はまだまだ未知数で大きな期待を持てる部分はありますが、寿命を迎えた毛包を治療によって再生することは今のところ不可能ということになります。

しかし、抜け毛や薄毛といった多くの髪の毛の悩みの原因の大半は毛包そのものの寿命ではなく、毛包はまだ多く存在するにも関わらず、正常に機能しなくなってしまっていることが原因にあります。

特に毛根部分の「血流障害」による抜け毛などは血流の流れを改善する対策をとることで本来の正常な毛母細胞の細胞分裂が再開され強く太い髪の毛が生えてくる可能性は十分にあるのですね。

現在の抜け毛や薄毛の治療の基本は、元々持っている本来活動すべき毛包部分や毛母細胞の活動を正常化させていくことが治療の基本です。

「抜け毛の悩みは病院で治療を受けましょう」

このようなTVCMも目にされたことがある方も多いかもしれませんが、血行の流れを促進したり髪の毛の成長を阻害する性ホルモンの働きを抑制する治療効果が認められている医薬品も多く登場しており今では病院やクリニックで抜け毛や薄毛の治療を受けることが可能です。

これらは、元々本人が持っている毛包の活動を正常な活動へ導く為の医薬品なのですね。

医療機関による治療の場合は、保険の適用を受けることができない医薬品もあるため治療開始前に病院に治療費の目安を確認しておくことが大切です。